2017-05  SFYDD RC Underwater starship
Space Battleship YAMATO 2199 Second Edition
バンダイ1/500 宇宙戦艦ヤマト2199
私の水中モデルはほぼ例外なく移動ケースはコンテナか大型のツールボックスです。カスタムビルダーのRC潜水艦のほとんどは専用の木箱を用意しています。なぜ、私のモデルは木箱ではなく大型コンテナとかツールボックスを使用しているかというといくつかの理由があります。1番目はコンテナの頑丈さです。耐候性も問題ありません。2番目は水に強いと言うこと、水中モデルは水から出した後船体内に若干の水が残っていて移動中にケースの中にたまることがあります。そういうときにはぞうきんで拭くだけで済みますので重宝いたします。もう一つは積み重ねて保管できること。大きいケースから順に積み上げていけるので保管場所が省スペースになります。私の場合には走行後乾燥させたらそのままモデルごと積んでしまいます。デメリットは船体とメンテドックを合わせて収納しているのでケースが大きくなってしまうことです。

移動ケース兼保管ケースなので、各ケースにはモデル名シールが貼ってあります。この名前を見てミーティングに持ち込む艦が決まったら前日にひっぱりだして使用するバッテリーを充電して装填して用意します。しまう前には当然チョックをしますが、前日に用意してみたら動かない・・・なんてともごくまれではありますがあったりします。 そういうときは緊急修理・・・です。
基本パッケージ    

基本は車で運びますが、駐車場からプールサイドまではキャリーに載せて運びます。右の写真はヤマトとプロポです。これで、本体、プロポ、工具、予備バッテリーと必要な物が1パッケージになりますが、実際はこれに他の艦やカメラセットや撮影メカのC-Dockを持ち込むので2〜3回に分けて運びます。モデル自体はコンテナに入れてもたいした重さにはなりませんが、撮影セットを合わせるとかなりのサイズと重量になります。私はセダンに乗せて運びますが、多い時には運転席以外は全部荷物なんて言うこともあります。

 
このヤマトSEのケースはなぜこんなに大きなサイズが必要になるのでしょう?
それはヤマトの船体形状と現場での取り扱いが影響しています。大型の発泡ドックには2つの役割があります。一つはバッテリー交換時に艦橋部を外しておいておく場所が必要になります。つまり艦橋を外して一時的に置いておく場所を確保するためのドックなのです。艦橋には電飾電源ケーブルがつながっており、コネクタをいちいち外さなくてもすむようにしています。メンテナンス時にも上部船体を外しておくスペースでもあります。
もう一つは移動時のクッションとしての機能です。ヤマト本体はベルトで固定していて、発泡ドックは落としたときの衝撃緩和という意味合いもあります。
移動/収納用コンテナ    
左がSEです。1番艦はカメラ装着時に使う展示台をバラしてケースに収納しています。 使用時にはケースから出して使用します。実際にはケースの蓋を閉めて上に乗せて使っています。 二隻のドック形状の違いはメンテナンスに使うかどうか。SEのドックは1番艦に使えますが、逆は使えません。

  3Dノズル、ポンプキャップノズル、グリスタンク付きリンクロッドが1番艦との違いで主な改良点です。

メンテナンスドック バッテリー交換 SEのメンテナンス 1番艦のカメラ装着用台
これがSEのメンテナンスドック。左側に水上フロートが収納できます。手前の左右の小さな穴はバッテリー交換やメンテ時に外した副砲をなくさないように固定します。 艦橋部を外してバッテリーケースを引き出してバッテリー交換をします。プールサイドでこの作業を安全に行うためにドックはこの形状としています。 メンテナンス時には上部ハルを横に置くようにします。主砲へのサーボケーブル、電飾ケーブルなどが下からつながっているので完全に離すわけにはいきません。 1番艦は撮影機材を取り付けるためにキットの展示台を常に持ち歩く必要があります。この状態で艦橋を外してのバッテリー交換は不安定なので行いません。また、1番艦のメンテナンスはこれで行います。
       

1/500ヤマト2199SEは1番艦からの経験でいくつかの大きな変更を行いました。
機器に関してのわかりやすい変更はサーボをロボット用のマイクロサーボ代えてトルクが増えた分、動きのレスポンスが上ったことでした。ですが、私的には各機器を結ぶリード線のコネクタを廃止したことが一番大きいです。今までの経験上、コネクタが必ずトラブルの元になってきたことから思い切って外して水中用の配線を行いました。どんなに完璧に防水処理を行っていたつもりでも、不調になってコネクタを外してみるとさびが出ていて微妙なコントロール信号が流れにくくなっているという事が起こっていたのです。今まで数年に一度コネクタのトラブルでコネクタを交換してきましたがトラブルが起こると結局コネクタ交換などの配線作業をする必要が出てきますので、最初からコネクタを廃してトラブルの元を無くしたという事なのです。

今回は配線すべての結線をハンダ付けして接着剤をかぶせてさらに熱収縮チューブでカバーするという超めんどくさい手順を取りました。サーボケーブルの水中配線1本に関して水密ケースから出て次のケースに行くまでに2箇所。これはどこか途中で傷が付いてもどちらかのハンダで毛細管現象が止まるので水密ケース内のメカまでは水が到達しないと言うことなのです。配線箇所をカウントすると・・・サーボ5個×3芯ケーブル×2箇所でこれだけで30箇所。モーターケーブル、バッテリーケーブルで8箇所、ショックカノン3×4芯ケーブル×2箇所で24箇所、電飾配線多数、ピッチコントローラー、波動砲配線、もう計算不能。毎晩4時間せっせとハンダ付けして接着剤練って塗って熱収縮チューブかぶせて収縮させて・・・水中用配線だけで一週間以上。もうなにがなんだか・・・という感じになってようやく終わりました。ここまでする必要があるのかどうか・・。これはもう変態配線と言うべき物か。

各水密ケースもSE用にわずかに数値を変えて作り直したりと、今までの集大成といえる作り方をした結果、着工から就航まで半年。
途中何度もやめてしまおうかと思いましたが、多分もう今しか作れないという気持ちを支えにようやく完成しました。
このヤマトを組上げるメカ自体はもう一セット分残ってはいますが、気力が追いつかないのでしばらくは無理かもしれません。

ほぼ半年、試行錯誤を繰り返しながら製作を続けてきて、力を使い果たしているので少しクールダウンの予定。
ともあれ、動かせる、飾れる、という水中モデルと電飾展示台をトータルで考えたモデルになったことで満足しています。