
灯油ポンプEP103+ノーマルモーター
工進製EP103+鈴商の6V280モーター
工進EP103は現在旧型となり、現行タイプより一回りほど細くなっています。プラモの改造に使うには細い方が有利なので貴重なので、旧型を見つけたら入手しておくべきかと思います。
計測した推力は55g
SFYDD 1/500宇宙戦艦ヤマト(小さい方)で使用中
https://youtu.be/Uwe0odQBbpg
灯油ポンプEP103+カーボンブラシモーター
鈴商で購入できる6V280モーターより高出力な280モーターです。
アマゾンで280のカーボンブラシモーターという名称で売っていて中国から直送されることからAMMメンバーは中華モーターと呼んでいます。カーボンブラシで耐久性も良く、6v〜12vまで使用できるのでさらに高出力を求めるなら11.1vリポを使用するという手もあります。
ただし、製品ごとのばらつきがあるのも中国製ならでは・・・。
計測した推力は75g(7.2vを使用)
SFYDD 1/500宇宙戦艦ヤマト2199で使用中
https://youtu.be/E_Fk7BaxoDA
灯油ポンプEP104+SPEED280モーター(参考データ)
灯油ポンプのモデルチェンジは本体色が白っぽくなったようで、性能的には変わりません。モーターはグラウプナーSPEED280モーター。この組み合わせはバスポンプ+Hyper400モーターに匹敵するパワーをたたき出します。この組み合わせはカメラを搭載して撮影するときの1/500の宇宙戦艦ヤマト2199に使用しています。SPEED280モーターが現在ではブラシレス化への移行によりほぼ入手出来ないため参考データとします。
計測した推力は120g(7.2v/7.4v)
SFYDD 1/500宇宙戦艦ヤマト2199、カメラ搭載時に使用中
https://youtu.be/2Xmcof2muQM
灯油ポンプEP103+370モーター(参考データ)
この組み合わせは1/500の宇宙戦艦ヤマト2199のカメラ搭載時に、抵抗が大きくなって速力低下を起こさないように作りましたが、パワーがありすぎて操縦しづらくなったので結局は使用していません。
さすが370モーター、十二分なパワーをたたき出しています。簡単にハイパワーが出せるモーターなのですが、現在はほとんど入手出来ないので参考データとしました。
計測した推力は220g(7.2v/7.4v)
灯油ポンプEP105+カーボンブラシモーター
新型の105ポンプにカーボンブラシモーターを入れてみました。結果は同じモーターを使った旧型ポンプと同じ数値でした。新型はポンプが太くなり、ペラも旧型の4枚から5枚へと変更されているので期待したのですが、計測上ではほとんど差が出ませんでした。370モーターの方では新型ポンプの方が推力が出ているので、モーターのばらつきかもしれません。11.1vリポで使用すればSPEED280並に回りそうです。
計測した推力は75g
RSX16ROVで使用中
https://youtu.be/kqZawohmnbM
灯油ポンプEP105+370モーター (参考データ)
工進製EP105+370ハイトルクモーター
工進EP105は以前の103シリーズより一回り太くなり、吸い上げ流量が20%増えました。同じモーターを使った旧型ポンプより65gパワーアップしています。モーターは現在ではほぼ入手出来ないため参考数値とします。280サイズモーターもほとんどがブラシレスへ移行したのでブラシモーターのハイパワーモーターはほぼ絶滅種となっています。
計測した推力はまさかの285gで鈴商の6v280の5倍以上!!!
バスポンプEP401+Hyper400-35Tモーター
SFYDD USS.ENTERRISE1701Aで使用しているパワーユニットがこれです。大型ボディに合わせたバスポンプ。ところが実際に推力を測ってみると135gしか出ていないと言うことが判明。パワーを出すにはサイズやモーターじゃ無いと言うことが分かりました。パワーは灯油ポンプとSPEED280の組み合わせとは10gの差しか無いことに。とはいえこの15gが大きいのですが。
2年前に計測した推力は135g(7.2v)
SFYDD USS.ENTERPRISE 1701Aに使用中
https://youtu.be/b056Enh1oCE
SFYDD 1/350宇宙戦艦ヤマトに使用
https://youtu.be/OD5b8npTa1Y
旧型ポンプと新型ポンプの変更点はいくつかあります。
1.公称流量が10L/分から12L/分へと20%アップ。
2.ポンプ直径の直径が太くなった。
3.
インペラの枚数が4枚から5枚になった。
モーターインナケースは同じなのでモーター交換は引き続き可能になります。取水部のパーツも形状変化はありません。
ちなみに、旧型の方に5枚ペラを付けて試しましたが、差が出ませんでした。数値の最低計測量が5g単位なのでそのせいかもしれません。見るからに5枚ペラの方が効率は良さそうな気もしますが、もうすこし正確に測れる環境が無いとなんとも言えません。
改造するのに自動停止機構やブザーなどは不要なのですが、最近は高機能版しかホームセンターには置いていないのが少々残念です。メーカーとすれば高機能版の方を売りたいでしょうし、仕方ないかと思います。そのぐらいのコストは国産メーカーへの応援費として我々も甘受しましょう。
ポンプ型式+モーター名 | 使用バッテリー | 推力(g) |
SFYDD搭載艦 | |
灯油ポンプEP103+ノーマルモーター | 7.2vNiMH | 55g | 1/500 宇宙戦艦ヤマト※ | |
灯油ポンプEP103+カーボンブラシモーター | 7.2vNiMH | 75g | 1/500 宇宙戦艦ヤマト2199 | |
灯油ポンプEP104+SPEED280モーター(参考データ) | 7.2vNiMH | 120g | 1/500 宇宙戦艦ヤマト2199+CAMERA | |
灯油ポンプEP103+370モーター(参考データ) | 7.2vNiMH/7.4lipo | 220g | --- | |
灯油ポンプEP105+カーボンブラシモーター | 7.2vNiMH | 75g | --- | |
灯油ポンプEP105++370モーター (参考データ) | 7.2vNiMH/7.4lipo | 285g | --- | |
バスポンプEP401+Hyper400-35Tモーター | 7.2vNiMH | 135g | 1/350 USS.ENTERPRISE1701A | |
※ENTERPRISE-D USS.VOYAGERにも使用 |
280モーターの違いで55gから285gと大きく変わる灯油ポンプの推力ですが、残念ながら280クラスのハイパワーモーターはブラシレスへと移行し、ブラシモーターはほぼ絶滅しています。ブラシレスという選択もあるのですが、モーターケースに入ることと、ケーブルの本数が違うので、新たにケーブルを引き回さねばなりません。そしてそこまでしてパワーアップをする必然性も少ないので手を出していない状況ですが、ゆくゆくはそうしてでもパワーアップが必要なるかもしれません。
自分でも驚いたのがバスポンプで、数値的には灯油ポンプとSPEED280との組み合わせでも代替えがきくし、モーターの小型化で省電力化が図れるので、現在の7.2vニッケル水素3000バッテリーを使わなくても2200の7.4vリポバッテリーに変えることが出来そうです。
2年前のテストで噴射口の径を変えたテストをしています。バスポンプの噴射口を9mmと10mmにして比較すると9mmの方が5%から8%程度増えています。数値で言うとだいたいですが6gから10gです。今回のEP105は最初から9mmφにしているので最大推力を出していると思います。
推力と搭載ボディサイスの問題ですが、推力が55gと言っても想像しにくいと思います。1/500の宇宙戦艦ヤマトが約55cm。1/500の宇宙戦艦ヤマト2199が66cm、USS.ENTERPRISE1701Aが89cm。どれも速度を重視する艦ではありませんが、大柄なENTERPRISE1701Aでも通常巡航はスロットル70%程度の70〜90g、潜行時にフルパワーをかけても135gなのでさして大きな力が無くても十分走行できると言うことが分かると思います。1/500の宇宙戦艦ヤマトなら通常航行は30gから35gで走行しています。
そして、もう一つ重要なことは、速度や力を求めるならポンプは効率が悪いと言うことを忘れてはなりません。あくまでスクリューを見せたくないとかSFモデル用にとか言う理由で使用するモノで、効率優先ならプロペラ/スクリューを使用する事の方がより大きな力やリニアな反応を得ることが出来ますし逆転させればバックも出来ます。ポンプはそのままではモーターを逆転させても水の噴射方向は逆転しません。どっちに回しても水の流れる方向は変わらないのでバックすることは出来ません。推力が落ちるだけです。そしてこれはとても重要です。ポンプを使う場合にはそのことを忘れてはいけません。
EP105と370モーターの組み合わせは現状ではポンプ最強となり、もはや異次元の領域です。285gというのは大型の潜水艦でもダイナミカルダイブで潜行させられるパワーがあります。ここまでパワーがある必要はありませんが、この小さなポンプでもハイパワーモーターでかなりの推力が稼げるという事実が分かったのは成果です。ただし吸い込みの水の取り入れも注意が必要で、多く出すには多く取り入れなければならないので取水口の確保などが問題となりそうです。
小型モーターのブラシレス化が一気に進んだ今、ゆくゆくはブラシレスモーターを組み込んで、さらなるハイパワーユニットとして作ってみたいと思います。
--2016年9月 STARFLEET YOKOSUKA DRY DOCKS--