MAIN DOCK-A   USS.ENTERPRISE NCC-1701-D  2009-8
1701-D

 2009年、1701-D発進!

 

久々の新造艦の投入 。
灯油ポンプを使った新作モデルをサクッと作りました。アンプと2つのサーボというシンプルな構成で、基本的にいつもの分散型防水メカボックスで構成しています。

サーボもアンプもすでに十分こなれた技術を使った防水ボックスなので安心してトイラジ感覚で遊べるモデルになっています。特長は船体中心に近い位置に配置した3Dノズルです。ここはいろんな意味で操縦制御としては不利な位置ではあるのですが、あえて無理は承知で外見を極力変更することなく動力装置を搭載するという方向でこの位置を選びました。その分操縦性は犠牲になりましたが、癖のある操縦というのも慣れると面白いのでこれはこれでいいのではないかと思っています。

今回は完成トイモデル改造だったので塗装をしなくて良い分製作時間が短縮できました。ですが、LEDの光方や細かなディテールを考えるとほぼ同じサイズのAMTのプラモデルをベースにした方が良かったとは思います。ですが、それはまた時間があるときにでも考えます。ともあれ、久々の新造艦で艦隊が充実していくのは楽しいものです。

 
     

 モデル仕様

 

・ベースモデル:ダイヤモンドセレクト  ENTERPRISE 1701-D
全長約43cm 幅32cm

走行メカニズム
・推進方式 灯油ポンプジェット
・舵取り方式 3Dアクティブダイブ センタードライブ

コントロールシステム
・3ch R/C システム
・サーボモーター GWS-Picoサーボ×2
・アンプ GWS400
・受信機 GWS6ch 40Mhz
・バッテリー 動力用ニッケル水素 単4型6本
・動力用モーター SPEED280

電飾システム
・点灯用LED 高輝度3mmLED×11個

 
     

 走行テスト開始。

 

YDD-ENTERPRISE1701-A

 

2009年7月走行テスト開始。

5年前、エンタープライズEを制作したとき、最初の走行試験でものの見事に水没しました。あれから多くのノウハウがたまり、今回のテストではバッテリー3本、約一時間分をトラブル無しで走りきりました。これは感慨深い物があります。

ただし、最初のテストですべてOKになるものでもなく、浮力バランスの調整やノズルの動作制御の調整など多くの課題は残りました。ただ、メカトラブルが無い分後は調整を追い込めばどうにかなりそうですし、メカ自体の作り直しはしなくてよさそうなのが非常にうれしい状態です。


 メカ構成

 

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主要メカはすべて円盤部に配置。灯油ポンプ、サーボ2基、スピードコントローラーと受信機が配置されています。元のベースモデルはキットではなくトイなので今回は塗装の時間が無く割と早く製作できました。いつものように各パーツは分散型防水ケースに入れて配置しています。船体自体はウエットハル、つまり防水ケース以外はすべて水没状態になります。

LEDは元々着いている物ではなくすべて交換しました。元のと合わせて追加しようとしたらスペックが違うらしく混在したら新しく追加した物が点灯しなかったのですべて新しい物と交換しました。ポンプはボイジャーやヤマト1/500で使用している灯油ポンプを改造した物を使用しています。

ワープナセル内は前の部分にLEDが3つ入っていますがその他大部分は浮力材が詰まっています。第2船体のバッテリーの重さをここの部分の浮力材で支えています。この中が空間なら全体的にきれいに光らすことが出来ますが、ここを空間にして浮力タンクとするのは非常に難しいのと、そうすると浮力の調整が難しくなるので現実的な対応としてここもウエットハルで浮力材を用いた構造になっています。


 センタードライブ

 

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噴射ノズルはドーネルサック後方に配置しています。ここは船体の中央よりやや後方に位置し、前方より約2/3の位置にあります。今回は極力付加物をつけないようにするために色々妥協しています。この位置だと旋回性能が良いノズルシステムでも噴射先にワープナセルがあったり船体がじゃまをしたりで問題が多いのはわかっています。

ですがなるべくオリジナルデザインを崩さずに走行メカを入れるために走行性能を犠牲にしてでも見た目重視でデザインしています。

700mを超える船体という設定上、あまり小回りが効いたり急上昇急降下などが出来なくてもいいのではないかと考えています。実際走行実験ではあまり小回りがきかず、上下の機動に関してはかなり緩慢になります。雰囲気的にはそれでいいように思えます。


 3Dノズル

 

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D型エンタープライズの3Dノズルと分解したところです。2軸で上下方向左右方向の向きの制御を行っています。プロポセッティングは左スティックの前後が下降上昇、左右方向が左右旋回になります。もちろん右斜め上や左下など複合的に動かすことが出来ます。構造自体はA型のノズルやヤマトのノズルと同じ方式です

。使い方はポンプからの水流を固定ノズルで噴射しその後方にこの可動ノズルを配置して水流の方向を変化させます。噴射口の先がやや絞り気味になっているのはノズルの角度が少なくてもなるべく水流の向きを大きく変化させようとしているためなので、これによって水流を絞って流速を上げると言う効果は期待できません。

防水ケース入りサーボはなるべく小型化するためにサーボホーンも短めになっています。ですから少ない可動幅で使用することになりますのでノズル自体もそれに合わせて少ない可動幅で最大の効果が出るように作っています。

このノズルは可動枠とノズルが0.5mmのアルミ板、支えるベースは0.8mmのアルミ板を使用しています。展開図形をアルミ板に書き込んで切り出し、穴をドリルで開けてペンチで折り曲げて作ります。ここまでの課程では接着剤などは使いません。


 バッテリーボックス

 

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第二船体には電池ボックスが配置されています。ゲルパッキンを使用し2本のビスとナットだけでフタが止まるようになっています。構造的には非常に単純でしかも1/350のヤマトですでに使っている方法なので水密的には非常に良い結果が出ています。

ナット2本だけで止めているのでバッテリーの交換時間が非常に早いです。電池の交換方法は、まず船体のフタの2本のビスを外してふたを開けます、次にバッテリーケースを引き出して2つのナットを外して電池ボックス内のバッテリーを取り出します。交換したらその逆の手順で船体にセットします。

慣れたら1分程度で交換できるので・・・このエンタープライズにはスイッチがありません。

スイッチを切ってもバッテリーは外す必要がありますし、走行後バッテリボックスの浸水チェックもどのみち必要になります。ということでどうせ開ける必要があるのならスイッチは不要と割り切りました。A型エンタープライズに使っているナットだらけのバッテリーボックスではスイッチは必須になりますけど、短時間で交換可能ならばスイッチがない方がトラブル要因を一つ減らせることにもなります。


 只今調整中

 

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さすがにモデル自体のメカが完成したとはいえ、そのままちゃんと走るかというと、そういうこともありません。この後には全体的な浮力調整や前後方向のバランスや左右方向のバランス、そして走行時のバランス調整などやることが山積みです。

可変浮力システムを持たないこういったモデルではバランス調整が走行性能を決定づける要因になります。ですからこれから試行錯誤を繰り返しながらベストなバランスを導き出していく必要があります。完成までにはもう少し時間がかかると思っています。今年中に調整出来ればいいと思います。



 

 

SFYDD UNDERWATER VEHICLE  USS.ENTERPRISE NCC-1701-D
撮影:Y_D_Dock 水中撮影:せと際の魔術師/今江科学
演出/編集:Y_D_Dock  音楽:Y_D_Dock
使用楽曲:「first flight」 Y_D_Dock